指定外国検査機関制度について(平成29年5月1日改定版)


指定外国検査機関制度とは


 指定外国検査機関制度とは、検定申請書類に、指定外国検査機関が発行した検査等のデータが添付されてきた場合、当該データを 以下のように取り扱うことができる制度です。

 ・機械等検定規則第6条第1項第4号に規定する「あらかじめ行った試験の結果を記載した書面」として当該データを取り扱うことが
  でき、申請者自らが実施した試験結果を添付する必要はありません。
 ・当該データが適正であると確認されたときには、実機による検査に代えて、当該データによる検査を実施することが認められます。

 この度、関係規則が改正され、同制度の法令上の位置づけ及び運用が以下のように変更されましたのでお知らせします。
 なお、当協会が登録を受けている13の検定品目のうち、防爆構造電気機械器具(以下、「防爆機器」といいます。)が唯一該当する ことから、ここでは防爆機器に限って解説いたします。

Ⅰ.指定外国検査機関制度の改正


 これまで指定外国検査機関制度は通達*1に基づいて運用されてきましたが、平成28年9月20日に登録省令*2が 改正され、平成29年4月1日に施行されました。この省令改正により、指定外国検査機関は登録省令に基づいて指定されることとなりました *3。すなわち、今回の省令改正によって指定外国検査機関は、法令上明確な根拠を持つこととなり、この点が従来とは大きく 異なる点ですが、検定におけるデータの活用については、下記Ⅱを除いて、従来どおりです。
 *1 「ボイラー及び圧力容器安全規則第12条第4項等の規定に基づく厚生労働大臣の指定の基準について」(基発第0330036号、平成21年3月30日)を 指します。
 *2 「労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令」(労働省令第44号、昭和47年9月30日)を指します。
 *3 省令改正に伴う行政通達として、「ボイラー及び圧力容器安全規則及び労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する 省令の一部改正(指定外国
   検査機関関係)について」(基発0930第34号)が平成28年9月30日に発出されています。

 平成29年4月6日現在、改正された登録省令の下で防爆機器について、指定を受けた指定外国検査機関は下表のとおりです。

外国検査機関名所在国指定の有効期間指定文書
DEKRA Certification B.V.オランダH29/4/6~H32/4/5までDEKRA

Ⅱ.指定外国検査機関制度とIECExシステム*4との関係

 *4 IECExシステム(関係する用語などを含む)については、「IECExシステムの概要」ページをご参照ください。

 平成29年1月6日付けで厚生労働省労働基準局安全衛生部長名の通達「防爆構造電気機械器具に係る型式検定の新規検定における申請の手続きについて」(基安発0106第1号)が 発出され、型式検定における試験報告書(以下「ExTR」という。) の取扱いが定められました。同部長通達を受けて、今後は以下のようになります。

1.ExTRは、以下の条件すべてを満たす場合、「あらかじめ行った試験の結果を記載した書面」として扱うことができます。
 条件
  1) ExTRは、型式検定申請品に該当するものであること。
  2) ExTRは、申請時点で有効な認証機関(ExCB)によって発行されていること。
  3) ExTRにはIECExシステムによって付与された固有の識別番号の記載があること。

2.上記1を満たす場合であって、以下が確認できる場合は、型式検定において実機による検査を実施せずExTRによる検査が可能です。
 確認事項
  1) 指定外国検査機関は、IECExシステムの下で認証機関(ExCB)として認められていること。
  2) ExTRは、申請時点で型式検定の基準として採用されている防爆指針*5に適合していることを明らかにするものであること。この
   場合、ExTRにはわが国のNational Differencesをカバーする補足試験データが盛り込まれている必要があります。
   *5 平成29年4月1日現在、工場電気設備防爆指針(国際整合技術指針)JNIOSH-TR-46の第1編から9編が該当します。
  3) ExTRの発行年月日は、発行元である指定外国検査機関の指定の有効期間内であること。
  4) ExTRは、指定外国検査機関の証明書作成員によって作成されていること。

Ⅲ.留意事項


 指定外国検査機関の指定には3年の有効期間があります。このため、指定外国検査機関が指定された有効期間内に指定の更新を行わないと、 指定は失効し、指定外国検査機関が発行したExTR等に対する特別の取扱いはできなくなります。

よくある質問と回答


Q1:指定外国検査機関のExTR等の検査・試験データは、検定でどのように利用されるのですか?
A:指定外国検査機関のExTR等は、“あらかじめ行った試験の結果を記載した書面”の代わりとなる書面として取り扱われます。 また、
  検定において、指定外国検査機関のExTR等の検査・試験データを活用して、実機による試験を原則省略します。

Q2:指定外国検査機関で認証を受けた防爆機器の場合、検定を受けずに日本に輸入して使用することは認められますか?
A:いいえ。指定外国検査機関が認証したものであるか否かに関わらず、防爆機器は、検定機関の検定を受けて、合格しなければ日本で
  使用することはできません。

Q3:指定外国検査機関の ExTR 等の検査・試験データが、現在、検定に採用されている防爆指針が参照しているIECの版に基づいて
   いない場合に、指定外国検査機関制度は適用されますか?
A:防爆指針が参照している IEC の版より古い場合、原則として受け入れることはできません(指定外国検査機関制度は適用されません)。
  ただし、版の違いを補うための National Differences に関する ExTR 等が添付されている場合は、指定外国検査機関制度は適用でき
  ます。

Q4:指定外国検査機関制度で申請する場合、供試品(サンプル)を提出する必要はありますか? また、必要な場合、どのようなものが
   要求されますか?
A:検定では、試験をすべて省略する場合でも、図面とサンプルの照合を行うため、サンプルは必要です。サンプルは、完成品1台が必要
  です。

Q5:指定外国検査機関のExTR等の検査・試験データが一部不足している場合でも、指定外国検査機関制度は適用されますか?
A:原則として、指定外国検査機関制度は適用できません。

Q6:“Exケーブルグランド”や“Exコンポーネント”などについて、指定外国検査機関のExTR等の検査・試験データが一部不足している
   場合、指定外国検査機関制度は適用されませんか?
A:原則として、指定外国検査機関制度は適用できませんが、“Exケーブルグランド”や“Exコンポーネント”などについて、TIISコンポー
  ネントで認証されている場合は、指定外国検査機関制度を適用できます。
  TIISコンポーネントについては「当協会によるExコンポーネント等の認証について」のページをご確認ください。

Q7:指定外国検査機関のExTR等の発行日が指定を受ける前のものについても、指定外国検査機関制度は適用されますか?
A:適用できません。但し、追補(Issue:1以降)が発行されており、その発行日が指定日以降であれば、指定外国検査機関 制度を適用
  できます。この場合であっても、上記のIIの1又は(及び)2の条件を満足しなければなりません。

Q8:指定外国検査機関制度が適用された申請品の場合、検定に要する期間は通常より短くなりますか?
A:実機による試験を省略できる分、検定に要する期間は短縮されますが、試験以外(書類訂正、不明点・ 問題点に対する問い合わせに
  対する回答等)に時間を要しますと、必ずしも検定処理期間は短くなりませんのでご注意ください。

Q9:指定外国検査機関制度が適用された申請品の場合、検定手数料は安くなりますか?
A:指定外国検査機関制度が適用された場合、殆どの検定手数料は安くなりますが、一部高くなるものもあります。 具体的な金額は、
  「検定手数料」のページをご参照願います。

Q10:指定外国検査機関の指定が失効した場合、当該指定外国検査機関のExTR等を活用して過去に合格した合格証は無効となりますか?
A:いいえ。新規型式検定申請において、指定外国検査機関制度を適用した合格品は、その後、活用したExTR等の発行元の外国検査機関が
  指定を解除されても合格証は失効しません。

Q11:指定外国検査機関の指定が失効した場合、当該指定外国検査機関のExTR等を活用して過去に検定合格したものの有効期間の
    更新はできますか?また、更新時に同一型式の追加はできますか?
A:はい。通常の更新も、同一型式の追加を伴う更新も可能です。ただし、同一型式を追加する場合、同一型式としての追加が妥当で
  あり、かつ、最初に合格したときの検定の基準である防爆指針が変更されていないことが前提です。